WEB講座「教えて在宅ホスピス」

第27回 社会的苦痛―家族、お金、仕事などの問題―

2014-04-03

 「人間は社会的動物である」(アリストテレス)と言われています。つまり人は色々な人たちとの関係(社会)の中で生きています。がんにかかりやすい年代は一般的に50才代以降であり、家庭においても社会においても中心的な役割を果たしている方が多いと思います。そういった方ががんになり、場合によって終末期になった場合にはその方の周りの人たち(社会)に大きな影響を与えることになります。それが患者さん本人にとっても大きな苦痛になることがあります。
 
1.家族の問題
 男性であっても女性であっても、働き盛りの方が末期がんになると家族に与える影響は計り知れません。子供がまだ小さいのであればなおさらです。そのような場合、患者さんの苦痛は自分の事よりも残される家族の事の方が大きくなります。ですから、終末期の時間はたとえ短くても大変貴重なものになるでしょう。そして、家族にとって、患者さんとその時期を自宅で一緒に過ごすということはとても重要な意味を持つことになります。患者さんにとっては自分がいなくなった後の家族のために、メッセージを残したり、身辺整理をするための貴重な時間になることでしょう。
 
2.経済的な問題
 働き盛りの方が末期がんになると、経済的に大きな危機に立たされます。収入が途絶えるだけでなく、医療費にも大きな出費がかさむからです。医療費については色々な制度が活用できる可能性があるので、ソーシャルワーカーなどに相談してみると良いでしょう。医療・介護・福祉の制度については後の章で触れます。
 
3.仕事の問題
 末期がん患者さんが職場においても重要な役割を持っている場合が多くあると思います。例えば、患者さんが経営者であればその会社自体の存続にも関わってきます。こういった方々にとってご自分の病気が今後どのようになってゆくのかをある程度知ることが重要になります。がんの治療中であれば、どこかで治療を止めて身辺整理の時間を持つ必要があるかもしれません。主治医に事情を話し、今後のライフスタイルをどうするか話し合う必要があるでしょう。(アドバンスケアプラニング)
 
 このように、働き盛りの方が末期がんになった場合には何らかの身辺整理が必要になると思われます。病状が悪くなってから慌てるのでは無く、普段からご自身の中で整理しておいたり、ご夫婦で話し合っておく必要があるでしょう。例えば、結婚記念日に夫婦のどちらかが末期がんになったらどこでどのように生活したいか、身辺整理、仕事の整理をどうするか、子供のことをどうするかといったことを話し合っておくのも良いでしょう。
 
院長 前野 宏

コメント1件

  • ジョイア | 2016.11.30 19:25

    申し訳ありませんが、全く参考になりませんでした。
    主人が治癒する見込みのないがん患者ですが、本人バス仕事をするのが希望で、復帰を目指して、職業訓練校に通っています。
    身辺整理などと言われても、普通の家庭に必要なのは、せいぜい通帳と実印、家の権利書のありか程度です。高額医療費制度は目一杯活用していますが、それでも月に何万もの治療費がかかります。家族の間で最期をどう過ごすか話し合うなどというのはしたくもないです。失礼ながら、死ぬ予定の無い方のことばとしか思えませんでした。

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