WEB講座「教えて在宅ホスピス」

第4回 がん治療と緩和ケア-緩和ケアは診断時から-

2012-12-21

 皆さんの中で「緩和ケア」という言葉はあまり聞いたことが無いという方がいらっしゃるかもしれません。「緩和ケア」は以前は「ターミナルケア」とか「ホスピスケア」というふうに呼ばれることが普通でした。日本語に訳すと「終末期医療(ケア)」というふうに呼ばれることもありました。すなわち、「緩和ケア」イコール「終末期」というイメージが定着してしまった感があります。しかし、近年がん治療が進歩し、たといがんが発見されたときに進行がんであったとしても、長く生きることが出来るようになってきました。つまり、「進行がんイコール終末期」とは言えなくなってきているのです。

 しかし、がん患者さんは終末期でなくてもいろいろな苦痛に悩まされます。がん患者さんの苦痛はけっして単純なものではありません。近代ホスピスの生みの親であるイギリス人のソンダース先生はがん患者の持つ苦痛を全人的苦痛(Total Pain)と呼びました。全人的苦痛は四つの側面があるということが知られています。(図1)

 1.身体的苦痛

 2.精神的苦痛

 3.社会的苦痛

 4.スピリチュアルペイン(霊的苦痛)

    (図1)    

「全人的苦痛」についてはこの講座の中で後ほど詳しくお話しさせて頂きます。近年、こういったがん患者さん(ご家族も対象になります)の複雑で長く続く苦痛を少しでも和らげるために「緩和ケア」が、がんに対する治療中からしっかりと関わってゆかなければならない、ということが強調されるようになってきたのです。がんの治療中から終末期まで緩和ケアが患者さん、ご家族の良きパートナーとなって提供される必要があるのです。次回は、この「緩和ケア」とは何かということをもう少し詳しくお話ししたいと思います。

院長 前野 宏

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