WEB講座「教えて在宅ホスピス」

第47回 担当者会議

2014-05-27

 在宅ホスピスは、医療や介護、行政、民間サービスなど、様々な社会資源を活用して支援体制を構築します。したがって、異なる事業所や機関に所属する各担当者が必要に応じて会議を開きます。これを担当者会議と呼びます。情報を共有したり課題を解決することは、チームの結束力を高めることにもつながり、在宅ホスピスを成功させる鍵とも言えます。

1.担当者会議の目的

 担当者会議とは、本来、介護保険制度の中で義務付けられた会議で、介護サービスの開始や変更、介護認定の変更などがあった際に、ケママネが招集して開催されます。しかし、在宅ホスピスの場合は、単に介護サービスにとどまりません。在宅ホスピスを成功させるためには、チームメンバーが患者さんと家族の希望に沿ったゴールをその都度確認し、各担当者が向かうべき方向性を常に一致させていくことが重要です。患者さんの病状が刻一刻と変化する中で、患者さんの状態やケア内容、あるいは家族の状況について各担当者とその都度共有していく必要があります。ですから在宅ホスピスでは、必要なときに医療者側から提案して担当者会議を開くことも珍しくありません。

2.在宅ホスピスにおける担当者会議の例

 Aさんは生活保護を受けながら一人暮らしをしていました。援助してくれる身寄りは一人もいません。しかし、Aさんは、自宅で最期を迎えることを望み続けました。いよいよ終末期を迎えたとき、生活保護のケースワーカーや葬儀社にも参加してもらって担当者会議を開催しました。Aさんが何とか最期まで自宅で過ごせるような介護体制を見直すほか、お看取りしたあとの各担当者の役割や連携方法なども確認し合いました。

 Bさんは、自宅では入浴ができなかったので近所のデイサービスを利用していました。どんなことがあっても病院で最期を迎えたくないと希望するBさんと、それを叶えてあげたい家族。Bさんは、デイサービスの利用中に急変して息を引き取ることも十分考えられる病状でしたので担当者会議を開きました。デイサービスの担当者に理解してもらい、急変時には救急搬送せずに、在宅医が往診することになりました。場合によっては、そのまま施設でお看取りすることも確認し合いました。

 Cさんは、終末期に近づき、自宅で最期を迎える体制になりました。手厚いケアが必要となり、高齢の奥様にとって負担が大きすぎます。すぐに担当者会議を開いてホームヘルパーの利用を開始することになりました。しかし、終末期の末期がん患者さんに対するケアに慣れているヘルパーさんは少なく、不安が一杯です。そこで担当者会議では、医師や看護師から死にゆく人の身体についてのレクチャーをしたり、実際に看護師と患者さんのケアをしながら留意点を確認し合ったりもしました。何か不安や疑問があればいつでも訪問看護師に相談して良いことを約束すると、ヘルパーさんたちは安心してサービスを開始していただきました。

ソーシャルワーカー 提箸秀典

担当者会議
(図)担当者会議の様子

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