第39回 ホームヘルパー(訪問介護)について
2014-04-25
ホームヘルパーは、患者さんの自宅に訪問して家事支援や身体介護、乗降(通院)介助などを家族に代わって行います。
1、 ホームヘルパーはどのようなときに利用できますか?
在宅ホスピスには、“適切な緩和医療を受ける”ことと、“無理なく生活を続ける”ことの両面を整える必要があります。患者さんが自宅で生活を続けていくには、介護も含めて家族による支援が欠かせません。しかし、その支援が十分に得られない場合、例えば、一人暮らしや、家族が仕事などで日中不在になる、介護する方が高齢だったり障害を持っている、介護する家族の疲労が大きくなってきたといった場合は、ホームヘルパーが家族に代わって支援することができます。
2.在宅ホスピスではホームヘルパーにどのようなことをしてもらっていますか?
在宅ホスピスの中で、がん患者さんが利用するホームヘルプサービス(訪問介護)は、主に家事支援と身体介護です。家事支援には、掃除や洗濯、食事の支度、買物、ごみ出しなどの生活を支援する内容が含まれます。ただし、家族が同居している場合は支援内容が制限される場合があります。
また、身体介護では、入浴介助や清拭(体を拭く)、食事介助、排泄介助、更衣介助などを行います。がん患者さんは、痛み、呼吸苦、浮腫などの苦痛症状を抱えている方も少なくないため、ホームヘルパーは、訪問看護師などと介護上の注意事項について確認しておくことが大切になります。
3.ホームヘルパーは24時間対応してくれますか?
「24時間定期巡回・随時対応型訪問介護サービス」と言う新しいサービスが平成24年4月に介護保険制度で認められました。これは、ホームヘルパーが計画的に定期訪問するほかに、介護のことで患者さんや家族が困ってしまうようなことが起きたときに、24時間いつでも対応してくれるというサービスです。このサービスを提供する訪問介護事業所はまだ多くありませんが、医療面だけでなく、介護面でも24時間支えてくれるようになれば、患者さんや家族の在宅ホスピスに対する不安が大きく解消されるものと期待しています。
4.ホームヘルパーを利用するには、どうしたらいいですか?
介護保険制度や障害者総合支援制度(障害や難病をお持ちの方)の認定を受けている方はサービス料金の1割負担で利用することができます。介護保険の介護認定を受けている方は担当のケアマネに、それ以外の方はお住まいの市区町村に相談してください。
ソーシャルワーカー 提箸秀典
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